アイドルをめざし「潮騒のメモリー」でデビューするも鳴かず飛ばずのミッターマイヤーちゃん。
歌手を諦めてオーディンの下町へ帰ろうと、荷物を持ってタクシーに乗ろうとする。
そこへ唐突に現れたバイエルライン青年が、留まるように説得する。
バイエルライン「あなたをずっと応援してたんです!ファン第一号なんです、あなたの!………レコード買いましたよ,あなたが歌ってる,あなたの歌声だって思いながら,ニュルンベルクの中で聞いた聞いた聞いた」
ミッターマイヤー「は………?」
バイエルライン「いや,もちろん帝国軍の兵士であることに変わりはないんですけど。だけど,誰にも言えないからさ。ミッターマイヤー提督が好きだなんて,言えないじゃん,言えないじゃんねぇ,言えないじゃん」
ビューロー「閣下、警察呼びましょうか?」
バイエルライン「お構いなく!すぐ正気に戻りますんで!横柄な貴族に罵られても,ヤン艦隊にボコられても,ロイエンタール元帥に青二才扱いされても,あなたの歌を聞いて頑張ってきたんです。なにもオレだけじゃない,疾風艦隊のみんなあんたのファンですよ!この艦隊の兵士があなたの歌声に癒されて,全速前進を心がけるからこの艦隊は強くなる。ミッターマイヤー閣下の歌声にはそういう力があるんです!!」
********
バイエルライン「……とまあ、これが俺とミッターマイヤー閣下の馴れ初めだったんだよ、あ、フェリックス君、肉だけじゃなく野菜もちゃんと食べなさいよ」
フェリックス「(ほんとイラッとするわ、このおっさん……)」